脛骨筋痙縮性扁平足
下腿の外側がつるように痛く、土踏まずが疲れて痛くなる。
長短腓骨筋腱の痙縮と外反扁平足を特徴とし、足根洞などの距骨周囲の疼痛を訴える。この腓骨筋腱の痙縮と外反扁平は、全身麻酔や腰椎麻酔で消失することから、距骨周囲の疼痛刺激からの逃避反射であり、防御反応と考えられている。したがって、外反扁平足が関節拘縮により固定しないうちに疼痛を鎮めて、腓骨筋腱の痙縮とそれによる変形を除去することが肝要である。
保存療法としては、鎮痛消炎剤の投与や温熱療法、足根洞への局麻剤とステロイドの注入、安静目的の非矯正位でのギプスや短下肢装具による固定、足底板の使用が行われるが、治療に長期を要する例や再発も少なくない。先天性足根骨癒合症の合併が高頻度にみられる。これが原因の大きな一つと考えられるので、癒合部が切除可能な痙縮性扁平足は早期に手術するものだと考える。
(参考文献:足のクリニック)