アキレス腱周囲炎
長いことマラソンをやっているが、最近、走るとアキレス腱が痛い。
アキレス腱には腱鞘がなく、パラテノンに覆われている、アキレス腱に外傷や過度の緊張や刺激が加わると、このパラテノンが炎症を起こし、腫脹、浮腫から繊維性の肥厚を起こす。そのため、アキレス腱周囲は腫脹し、歩行に際し、疼痛があり、アキレス腱自体は太く硬く触れ、圧痛を伴う。
保存療法が主体で、急性期には鎮痛消炎剤の内服やアキレス腱周囲にステロイドの局注を行う。腱自体の頻回のステロイド注射は、アキレス腱断裂の原因となるので避ける、その後は、スポーツや日常活動の程度を調節しながら、温熱療法や軟膏などで消炎を図る、アキレス腱の緊張やストレスを軽減するために,踵の高めの靴や、踵部にクッション材を使用させる。慢性化すると、硬い結節状に肥厚したアキレス腱を触れるようになり、スポーツ選手などでは断裂の原因になるので、手術的に肥厚したパラテノンの切開および除圧が必要な症例もある。
(参考文献:足のクリニック)